近年、ますますその市場を拡大しているウォーターサーバーは、沸騰や備長炭を使うよりは、はるかに確実で、経済的な浄水方法です。ただし、浄水器は方式や製品そのものの精度によって、その効果にはかなりの差があります。また浄水器は沸騰や備長炭と同じ理由で、水道水を「おいしい水に変える」のには効果的ですが、すべての危険性を除去してくれるわけではないのです。ウォーターサーバーは、使用している濾過材の種類によって、大まかに以下の4つに分けられます。最近はこうした濾過材に麦飯石やサンゴの化石といった天然石を加えた形式のものも出ていますが、これらの天然石に際立った浄水効果があるというデータはありません。

活性炭方式

活性炭とは、木材、石炭、椰子がらなどを高熱で蒸し焼きにした炭のことで、その表面に微細な穴が無数に開いている性質を利用して、不純物を吸着するものです。この穴には1グラムあたり700~1400 平方メートルもの表面積があり、少ない量で驚くほどの効果を発揮します。ただし、水道水の残留塩素の除去には効果があるものの、赤サビやバクテリアに関してはほとんど除去できず、トリハロメタンやトリクロロエチレンといった有機塩素化合物については、初期のわずかな間しか効果がありません。

しかもカートリッジが寿命を過ぎると、フィルター内で雑菌が繁殖する危険性がありますし、あやまってフィルターにお湯を通したりすると、活性炭に吸着していた塩素が溶け出す恐れもあるので注意が必要です。中空糸膜十活性炭方式中空糸膜とは、その名の通り中が空洞になっている糸状の繊維のこと。細いストローを束ねた形を想像するといいでしょう。

この繊維には側面に小さな穴が無数に開いており、これが濾過膜の役割を果たします。活性炭では効果がなかったバクテリアや赤サビが除去できるほか、カビ臭を取るのにも効果があります。その中空糸膜に活性炭を組み合わせたのがこのタイプで、水道水をまずくする要素をほとんど取り除くことができます。ただし目づまりが激しく、一度に浄水できる量が少ないことは大きな欠点。またカートリッジをこまめに交換しなくてはならないので、維持コストが割高になります。

セラミック十活性炭方式

セラミックとは陶器と同じような素材のことです。この表面にも小さい穴が無数に開いており、活性炭と同じように、汚れを吸着するはたらきがあります。このセラミックを使ったフィルターと活性炭を併用したのがこの方式で、中空糸膜のように目づまりを起こすことは少ないものの、品質にバラつきがあり、赤サビなどによる水の濁りはあまり除去できません。

逆浸透膜十活性炭方式

逆浸透膜は中空糸膜の穴よりもさらに細かい、動物の細胞膜に近いくらいの小さな穴を持った膜で、水の分子だけを取り出します。もともとは、中東など飲み水が不足している地域で、海水を真水に変えるために開発されたものですから、その除去効果は抜群。鉄サビもトリハロメタンもカビ臭もすべて取り去ってしまいます。しかし、ほとんどの汚染物質を除去してくれる半面、人体に有益なミネラル分までほとんど取り除いてしまうのが難点です。この方式の浄水器を通した水は蒸留水に近く、飲んでもあまりおいしくなく、また健康促進に好適とはいえません。